モザイクかけなくて大丈夫ですか
?!
「スキップ・ビート! 1 (花とゆめコミックス)」(連載中)
芸能界を舞台に俳優を目指してヒロインが活躍する話なのですが、演技対決とかあったりしてガラかめみたいだなと思ってたら巻数までガラかめに近づくとは連載当初は思わなんだ。
相手役、ヒーローがこれまた「芸能界一のいい男」というハードルガン上げのキャラなんですけど、なんというか「モザイクをかけなくて大丈夫か?」という不安を読者に与えてきます。レディコミでもティーンズラブでもない、少女漫画なのに。妖精とか言ってますが大丈夫ですファンタジーではなく現実です。
完成度高くお得感たっぷり「レベルE」
「HUNTER×HUNTER」「幽☆遊☆白書」でお馴染みの冨樫義博先生著の知る人ぞ知る「レベルE (Vol.1) (ジャンプ・コミックス)」(全3巻)、名言金言も飛び出す名作である。
一言で言うと、オムニバス形式の宇宙人と地球人のシリアスギャグ。
アシスタントなしで、週刊誌において月一連載という著者のこだわりが詰まった珠玉の一作となっている。
少しでも興味が出た方は以下は読まずすぐに本書を手に取っていただきたい。今回はインパクトのあるコマをピックアップしていく。
レベルEの空気感が少しでも伝われば幸いである。
「奴は必ずその少し斜め上を行く‼︎」
ネットでよく「斜め上の展開」などという表現を見かけるが、これが元ネタだと思われる。このコマだけでも「あいつ」の人柄か伝わってくるのが凄い。
「民衆の支持を下げずいかに苦しめるか」
ときて、
上司からのストレスが頂点に達した時部下はこうなる。
そして王子(主人公)の企みに巻き込まれた不憫な小学生たちが登場するのですが、
小学生の割にツッコミが鋭い。
なんやかんやと仕方なしに彼らはカラーレンジャー(なんだそれ)なるものになるはめになるだが……
「かしこさが1上がった‼︎」
見てくれこのツッコミの道具を。
「ルチ将軍のレベルは1300だ」
とにかくレベルを上げようとなった子供達だが……
「効用 水の中で24時間生活できる」
許嫁に押しかけられて熱く語りかけられるも、
誘拐されて身代金を払うよう強制された王子
「キリッ」
この王子ほんと世の中舐めくさってる。
その他お気に入りのカット
「ベッタベタです。しかし…オッケーです‼︎」
使い道がありそうでなさそうな……
私は正直なところ幽☆遊☆白書が大好きで、終わったことが悲しくて、レベルEが始まった時もずっと「こんなの描くぐらいなら幽☆遊☆白書を続けてよ!」などと未練がましく思っていました。(スミマセン)そう、あの「日記」を読むまでは……。どうかみなさん読み始めたら「日記」までは頑張って読んでいただきたい。あの「日記」こそがレベルEなのです。
ちなみに「めざせ甲子園」編(私が勝手に名付けました……)では犯人が特定できるようになってます。
コミックス版は幸いにも現在も刊行しているようですが、昨年刊行された文庫版(上下巻)には連載当時を振り返った作者のあとがきがついてます。
私はアニメ版が気になっています。
おやつと陰謀とお白洲節と
ちょっと待って、
グロッシュラー長官だけソーサーがない……??
いじめか?
この作品は新刊が出てからにしようと思っていたのですが、新刊が出る前に私がこのブログに飽きている可能性が高いと気づいたのでやります。鉄は熱いうちに打てですね。
「ACCA13区監察課 (1) (ビッグガンガンコミックススーパー)/オノ・ナツメ」(〜4巻、連載中)
架空の国の組織ACCA(アッカ)に属する主人公を中心に展開する物語。
陰謀というと何だか物ものしいですが、とんでもない飯テロ漫画でもあります。ACCAという組織の中で繰り広げられる人間劇では、作者が時代劇フリークなためか、思わず膝を打つような「粋」としか言いようのないお白洲節が根底に流れているようで、いい意味で予想を裏切ってきます。白か黒ではない世界観に唸らされます。
そして人間劇、渦巻く陰謀の合間にサブリミナルのように挟み込まれるおやつのまた美味しそうなことと言ったら!加えて主人公の妹ロッタちゃんの可愛さが物語にコントラストをつけていると思います。
しかしアニメ化して欲しいとは思うものの、本編は絶賛連載中で伏線もまだまだあると思うんですよね……。
早く続きが読みたい!
同作者の作品ですとNY警察が舞台の「COPPERS [カッパーズ](1) (モーニング KC)」(全2巻)、時代劇では「つらつらわらじ(1) (モーニングコミックス)」(全5巻)もオススメです。オノ先生はなぜ海外モノも時代劇モノもこう見事に描かれるのか。
続いて欲しかった……ワートリの前作
かの週刊少年雑誌ジャンプでは連載枠を巡る熾烈な戦いが繰り広げられています。
しかし掲載誌はジャンプ。
私はジャンプで求められてるのは「わかりやすい面白さ」だと思っています。しかしこの作品はいぶし銀といいますか、優しくて繊細で深い味わいだけれども、キャッチーさが少し足りなかった。ただそれだけ。
登場人物もみな個性的で魅力があり、随所に光るユーモアのセンス、笑いあり涙ありドキドキハラハラな展開ありとメリハリもあり、作者の引き出しの多さを感じます。ネーミングセンスも素晴らしい。
難点を挙げるとすれば、メインキャラのリリエンタール(1巻表紙の犬)が好みが分かれそうなところぐらいでしょうか。
連載終了はとても残念でしたが、それがなかったらワールドトリガーは世に出ていなかったかもしれないわけです。複雑ですね。
ワールドトリガーで先生の才能を知らしめたわけですから、ぜひ賢い犬リリエンタールもスポットライトを浴びて、行く行くはアニメ化を!と夢見ています……。
心がささくれたら「お茶にごす。」
てなわけではい、ドーン
西森先生の作品はどれも面白いのですが、バランスが良くて作品としてとてもよく纏まってるこの作品を推します。
笑えて泣けて、ホロッとする。メインキャラも魅力満載なんですが、脇キャラも光ってるのが本作のいいところ。みんな生き生きしてるんです。女の子もみんな可愛い。
……とかなんとか言ってますが、私の最推しは部長です!みんな部長を見るんだ!1番言いたいのはこれです!
大和撫子は存在したんだ……。(架空のキャラだけど)
「みんなの憧れ」「学校の良心」という形容詞にこれほど説得力のあるキャラがかつていただでしょうか?とにかく確かめていただきたい。
部長が表紙を飾ってる5巻↓
調和する駅の時計
北欧家具IKEAはうちの地元にはないのでわかりませんが、調和する家具家電といえば無印なのではないでしょうか。
この駅の時計、数年前に店舗で見かけて、いいなと思ったけどその場では買わなくて、後で買いに行ったらなくなってたという……。
実際のところずっと販売してたのかもしれませんが、私は最近また店頭でこの駅の時計を目にして、絶対に手に入れてやるぞという執念のもと、やっと買いました。部屋に飾って今ニヤニヤしています。
よくないですか?駅の時計。土壇場で四角いやつとか色違いに目移りしましたが、やはりベーシックなこの黒を選びました。
「駅の時計」を謳ってるだけあって視認性は抜群です。
どの部屋にもマッチすると思いますよ。
ただ、壁掛け(ネジを壁に刺して引っ掛ける)タイプなので賃貸では厳しいのかもしれません。
昔、家電家具を無印で揃えたいと何気に言ったことを友人が「衝撃的だった」と覚えてるらしいんですが変ですかね……。
アナログ時計・大 掛時計・ブラック | 無印良品ネットストア
集え!!ブス共!!アンモラル・カスタマイズZ/カレー沢薫
終わらない歌を歌おう 全てのブス共のために……
唐突に刀剣乱舞の話で始まった当ブログですが、当初の目的は作品のレビューという名のゴリ押し、そして語り尽くしです。
というわけで最初に取り上げなければならないのはカレー沢薫先生の「アンモラル・カスタマイズZ」(太田出版)となります。
文化庁メディア芸術祭第17回(2013)で推薦されている。
衝撃作。これはブスによる(?)ブスのための鎮魂歌、そして聖書です。
読めよ、さらば救われん。
あ、別にブス以外が読んでもいいです。
こんなに弾けた作品がかつてあったでしょうか。
非常に下品なネタの応酬なので、かなり人を選ぶ作品であることが残念でなりませんが名作です。
本当に残念ですよ。こんな名作を埋もれさせている世の中というものが!わかってない、お前はなんにもわかってない!
全体的に漂うヤケクソ感のなか火矢のごとく飛び交うボケとツッコミの無法地帯はカレー沢薫先生の真骨頂と言えるのではないでしょうか。
ヤケクソというのがポイントです。先生は皮肉にもヤケクソの中でこそ輝くと私は思っています。あらすじからもうヤケクソ感凄いです。
カレー沢作品を初心者にお勧めする順番というのはファンの中でも意見が割れますが、私はこの「アンモラル・カスタマイズZ」略してアンカスを推します。
現在連載中の「ニコニコはんしょくアクマ 1 (ビッグコミックススペシャル)」も今かなり熱いのですが、別の機会に改めて紹介したいと思います。